DeckDeDungeon が面白い。 かつてカードゲームを遊んだ人へ
折しも世間はゴールデンウィーク。どっぷりハマれる系のゲームを遊ぶにはもってこいのタイミングなのですが、何を思ったかサクッと遊べる系のフリーゲームに軽くハマってしまいました。
この、DeckDeDungeon。 「デッキ構築型カードゲーム」 という事ですが、モバマス等のカードゲーム風ソシャゲではなく、かといってスカイガレオン系でもなく、シンプルながら何とも骨太な感じのする元祖カードゲームの血族です。
”カードゲーム”といえば古来はMtG、遊戯王などのアナログゲームでした。
個人的なその後のカードゲーム史を振り返ってみますと、そこから少し年代をあけてソシャゲ時代に入ってからはガチャ&クエストのいわゆるポチポチゲーの代名詞となり、パズドラ等の出現によって取り扱う物がカードでは無くなりながらもそのスタンスは受け継がれ続けている……。
とかまあそんな感じだと認識しています。
なので、現代においてカードゲームと言われるとまずガチャを連想しますが、DeckDeDungeonにはガチャが存在していません。というかそもそも課金要素がありません。フリゲですしね。
ではどうやってカードを入手するかというと、敵を倒してドロップさせます。
DeckDeDungeonの敵は、ダンジョンの各フロアに1匹ずつ。1匹倒せば次のフロア。各10階ごとにボスが出現。そんな感じで延々と、倒す→拾う→強くなったりならなかったりする→倒す→……を繰り返すローグライク系ハクスラ物です。
デッキ構築について考える
このゲーム、触ってすぐの感触としては 「なんかバサバサカード切って行ってボコスカする感じ」 みたいな雰囲気で、実際ポチポチゲーといわれる物のクエストと大差無いな、と感じておりました。で、そんな感じでしばらく遊んでみていたのですが、あるカードとの出会いがその認識を大きく覆す事となります。
「Capture」 (捕獲) このターンに勝利したら、敵の種類に応じて報酬カードが変化する
つまりどういう事かと言いますと、まず、DeckDeDungeonでは 「カードを引く→使用するカードを選ぶ→選んだ (プレイする) カードの効果が発動する」 が1ターンとなります。なので、Captureをプレイするターンで、他の攻撃カードを同時にプレイし敵を倒す事ができれば、特別な報酬が手に入る……といった感じになります。
コイツがヤバかった。
まず、そのターンで敵を倒しきろうとすると、ちょっと計算が必要になります。
例えば 「今のAttack値が8くらいで、この敵の残りHPが大体16くらいだから、Attack一枚とAttack+10以上を同時に出せれば倒せる」 みたいな。
で、手札を見るとAttack+10が無い、というかそもそもAttackカード自体が来て無い。となれば今引いたCaptureを手札に残して、残りを切り、次でAttackが引けたら良いなあ。……という感じです。いかがでしょうか。俄然カードゲームらしくなってきたんじゃないでしょうか。
このCapture、いざ使ってみると 「手札に置いてあるかぎりAttackが三倍になる」 とか強力なカードを引いてきてくれるので、何やかんやで攻略に欠かせない物な訳です。
手札に出たら積極的に狙っていきたい。
さて、敵が強くなってくると、更に複雑化します。
例えば 「残り3ターンで転倒 (手札を全て捨てさせられる) が飛んでくるから、それまでにAttack×3、Captureを手札に残したままカード交換を続けて引ける枚数が最大で15。今、デッキに入っているAttack+30がたしか3枚で、2枚は消費済み。まだ引いてないカードが残り30枚なので15枚引く間にAttack+30を引けるかどうかは微妙。であれば3ターン後までIgnoreAilmentを残しておいて最初の転倒を無効化する前提でデッキを回し、次の転倒が来る6ターン後までにCapture・Attack×3・Attack+30を揃えてぶっ放す」 みたいな。
こうなるともう、かなり大分カードゲームとしてアツい感じになってきてはいないでしょうか。
個人的には相当アツいです。
ややこしい呪文みたいになっていますが、ここまで読んで頂いたうえで何となく意味が分かった方は是非遊んでみてください。
DeckDeDungeon。誰にともなくオススメしたいフリーゲームです。
プレイングとかについて考えさせられる
※極めてダメな例
「捕獲」 一枚でこれだけ遊べてしまう訳ですが、更に凶悪なのが 「古代の石碑」 + 「水鳥の彫刻」 コンボ。この二枚を同時にプレイしたターンで敵を倒せれば、その階のドロップアイテムが全てレアになるという破格の効果です。ただし、古代の石碑は手札に出たターンで必ず消費される。つまり、先の捕獲の際に試みたような 「”捕獲”を引いたから、しばらく手札に残しておいて攻撃カードを調整しつつ良い頃合いを見計らってブッ放す」 みたいなやり方は使えません。
幸いにして水鳥の彫像は、引いたあと手元に残しておけますので 「”水鳥の彫像”を手札に置きつつ攻撃カードを揃え、万全のタイミングで”古代の石碑”に来てもらう」 というプレイングが必要になってきます。
ボス相手に決まると、大変爽快です。
こういう、デッキと手札と捨て札の絡み合いからの狙いすましたコンボ発動、みたいな動作って、本来のカードゲームにおける楽しさのもっとも重要な部分ではないでしょうか。
そういう意味で、このDeckDeDungeon、シンプルながら何とも骨太な感じのする元祖カードゲームの血族かと思います。
ブラウザでもプレイできるのですが、Android・iOS版がリリースされておりこれがまた中毒性が高く……かなり危険です。ずっとプレイしてしまう。