モカジャバをジャバジャバ

世間の出来事のうちのごく一部について、周回遅れで書くブログです。基本的にはゲームのブログではあります。

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基本的にはネタバレを気にしていませんので、その辺りが気になる方の閲覧はお勧めいたしかねます。
また、記事内にいい加減なCSSを使用する場合がございますので、パソコン以外からの閲覧もあまり得策とは思えません。

「それでは次の方」 ”Papers, Please”がやりたい

明日、水曜の夜はまた東京で大雪らしいですよ。
また?!
信越とか秩父なんかでは大変なことになっているようなので、あまりふらなければいいのですが。

ちょっと今、時間 (の感覚が曖昧になるくらい時間) が無いんですが、「Papers, Please」がやりたくてやりたくて、思わず品川からモノレールに飛び乗って羽田に行きそうです。

本当は、 (あの『聖☆お兄さん』の作者にインタビューをした前科経歴のある) キリスト新聞社の発表したアナログゲーム超新星バイブルハンター」 について書こうと思ってましたが、それはまた後日。

というか、バイブルハンターについて少し調べてみたら、
こちらのブログ(http://someiyoshino.at.webry.info/201402/article_12.html 土屋つかさの今か無しか)で ”Papers, Please” を知ってしまい思わずテンションが振り切れました。

凄いやりたい。

共産主義・冷戦・悪化する国家情勢…尖り過ぎなゲーム ”Papers, Please”

舞台は1982年、架空の共産主義国Arstotzka。隣国Kolechiaとの6年間の戦争がついに終結し、国境の町Grestinの半分を正当に取り戻し、晴れて国交が再開することに。その入国審査官として配置されたのが、とある貧しい一家の主人として妻子と義母と叔父を養う、プレイヤーその人である。

架空の共産国で入国審査官になるインディーゲーム『Papers, Please』で小役人の悲哀を味わう - ファミ通.com

アッサリ言われても、はいそうですかとは答えられない何かが凝縮されすぎてますよ、コレ。

舞台は1982年」 なるほど冷戦ですね。 「架空の共産主義国Arstotzkaソ連ですよね?っていうか舞台が ”架空の共産主義国” って字面だけでも息が詰まりそうな舞台、誰が喜ぶんですか。
隣国Kolechiaとの6年間の戦争がついに終結し、国境の町Grestinの半分を正当に取り戻し、晴れて国交が再開することに」 それって地域・民族的にかなりの問題を抱えた状態なんじゃないですかね。 ”架空の共産主義国” に、共産国の悲惨な部分をありったけねじ込んだ感がヤバい。
その入国審査官として配置されたのが共産国の役人って凄いアレなポジションじゃ……。っていうか ”共産国に入国する” っていうだけでも凄いハードル高い感じするんですけど審査する側なんですか。
とある貧しい一家の主人として妻子と義母と叔父を養う」 義父どこ行った?っていうかまずご自分のご両親はどうした?!止むに止まれぬ事情によって当然のようにお亡くなりになったんですかね??!
プレイヤーその人である」 とか言われてもいきなりハードモード過ぎるだろ!!!

って。
どこからどう切ってもツッコミどころしかありませんよ。

でまあ、ともかく様々な人間が入管にやってきて、それらを手早く処理していかないと給料が下がって家族が餓死したり凍死したりするゲームらしいです。

最早 「ハードモード」 という言葉すら生ぬるい。

”Papers, Please” は、どう考えてもデザインセンスが卓越しすぎてる

いやまあグラフィックデザインもかなり卓越したセンスが遺憾なく発揮されてる感じではありますが、そうではなくて。
ルールとか、システムとか、つまりゲームデザインの話です。


まず、このゲームの選択肢は二つのみ、みたいです。
「入国を許可する」 または 「拒否する」
以上。

ゲームというのは、一定のルールの中で成功/失敗の判定を行うというのが基本中の基本にあります。
そして、成功すれば何かが得られる。
これがほとんど全てのゲームにおけるシステムの根幹です。
例えばRPGだったら、敵を倒すことに成功すれば通貨が手に入る。
失敗すれば、通貨は手に入らず更に何らかのペナルティを受けたりする。

この ”Papers, Please” では失敗すると通貨を得られず 「家族が困窮して死ぬ

ここに辿り着いてしまったセンスは、天才的としか言いようがありません。
本当に凄い。脳みそのどの辺りを押すとこういう発想が出てくるのでしょうか?

そして 「戦争終結直後でまだ様々な問題を抱えている共産主義国」 という、それだけで胃もたれを起こしかねないヘビーな設定が、この 「失敗すると給料が下がって家族が死ぬ」 という結果 (超ヘビー級タイトルマッチ) の説得力を二倍にも三倍にも高めている。

あまりにも無駄のないゲームデザインには美しさすら感じます。

更に、それらのシステムを使って描き出されるストーリーはこんな感じらしいです。

入国審査官としての職務をこなすうちに、妙な組織からの依頼を受けたり、国から謎の指令を受けたりして様々な陰謀に巻き込まれて行く事になり、プレイヤーの運命が激変していく

この設定・この世界観・このシステムでしか描けないストーリーだと思います。
圧倒的な説得力。ただサディズムのためだけに作られる悲劇とは一線を画しまくってます。
たった二つの選択肢を、ここまで広げて行くというのはそうそう出来る事では無いのではないでしょうか。

今年絶対にプレイするリストの一番上に ”Papers, Please” を追加しました。